顧客関係性強化(エンゲージメント)の好循環を創ろう!

 新年あけましておめでとうございます。本年も引き続き薬局経営者研究会サービス、ネグジット総研経営改善支援サービスをご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
 新年にあたり今回は、地域密着型チェーンの生き残りのポイントである「顧客関係性強化(エンゲージメント)の好循環」について取り上げます。

 厚労省の発表によると全国的に2025年に外来患者数のピークに到達することが指摘され、調剤報酬改定の動向等鑑みると処方箋当たりの単価アップはそれほど見込めない経営環境です。そうすると地域密着型チェーンが持続的な成長を図るには、延べ患者数の増加、患者・顧客当たり単価アップを図っていくことが不可欠となっています。具体的には、既存患者のリピート率の維持・向上、既存患者のメイン以外の処方箋拡大、新規患者(在宅含む)の拡大、保険外収益の拡大といったことが、掛け声だけでなく実を持って実施されることが重要です。

 図は、その構造をあらわしたものです。  


第1の循環は、「アウトカムを生む対人業務を強化」し、「コミュニケーションの質・量」を高め、「中間アウトカムの共有」を図り、「信頼度・ブランド」を高め、「メイン処方箋リピート」「既存患者の他科処方箋」アップを図り、「収益」・「投資」を増やし、更に「対人業務の強化」を図っていくというものになります。  



第2の循環は、「アウトカムを生む対人業務を強化」し、「コミュニケーションの質・量」を高め、「顧客の会員化」を図り、「信頼度・ブランド」を高め、「メイン処方箋リピート」「既存患者の他科処方箋」に加え、「新規患者の処方箋」拡大も図り、「収益」・「投資」を増やし、更に「対人業務の強化」を図っていくものです。「顧客の会員化」を図ることで、リピートや信頼関係づくりを仕組化することと、会員化を新規患者を増やす接点のマイルストーンとします。


第3の循環は、何らかの「地域課題解決につながる保険外業務」を取り組むことで、「コミュニケーションの質・量」を高め、「顧客の会員化」の促進を図り、「信頼度・ブランド」を高め、「保険外収益」それに伴う「消費税控除額」を増やすことで、「収益」「投資」を増やし、更に「地域課題解決につながる保険外業務」を取り組むのです。保険外業務は黒字化するのに苦労をするのですが、処方箋拡大とのつながりをあるものを取り組むことで、一定量をカバーすることが可能でしょう。

このような循環が仕組みとして回るような働きかけができているが重要です。先進的な薬局ではそれを会社課題、店舗課題として取り組んでいます。


みなさんの組織ではいかがでしょうか?このような視点での仕組みづくりができているかを確認してみてください。


2024.1 株式会社ネグジット総研 経営コンサルタント 久保 隆

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