持続的成長のための3つの構造と4つの介入ポイント!~「調剤報酬改定への一喜一憂」からの脱却のために~

薬局経営コンサルティング

調剤報酬改定を受けその対応に尽力をされている薬局が多い時期かと存じます。組織の存続・成長のために「酸素」でもある利益確保に向けて短期的収益確保策の取り組みは重要です。ただし、そのことによって経営理念やビジョン実現の取り組みがおろそかになっていれば、それは本末転倒とも言えるでしょう。そうならないために、短期的課題に加えて中長期的課題に取り組むことが必要です。
 

 経営理念・経営方針の明確化 ⇒ 経営課題推進 ⇒ 成果 ⇒ 経営ビジョンの実現
 

の流れを持続的にするためには、そのための構造を作ることが求められます。その構造として次の3つの循環の構築をお勧めしています。
 

  • 第1の循環 経営課題の推進を従業員のモチベーション向上につなげ、それが更なる課題推進につながる構造。
  • 第2の循環 経営課題の推進から従業員のモチベーション向上への関係性を強化するため得られた情報(行動・成果)の共有度をあげることで好循環を加速させる構造。
  • 第3の循環 として得られた成果から実現した会社の成長を経済処遇水準の充実にも活用し、上記の好循環にブレーキをかけないための構造。

これらの3つの循環を構造とすることで、持続的な成長を生み出すことができるのです。そしてこの構造を作り出すための働きかけ・介入ポイントとしては次の4つが考えられます。

①経営理念体系・中期経営計画の策定・明示

チームの存在意義、そのための戦略、そのための今年の重点を策定し、チーム全体に共有し、進むべき方向性を明らかにします。

②管理者による日常的働きかけの仕組み(レビュー・レポート・ミーティング体系)

その具体的に取り組んでいくための日常的働きかけを、誰が、どの頻度で、どのようにやるか、を明確にし、課題推進のエンジンに稼働させ続けます。

③自律的人材開発・組織開発

こうしたことが自律的に取り組めるように、人材の育成とチームの場づくり・関係づくりを行い、環境変化へ対応できる土台作りを行います。

④評価制度の策定・運用

行動と結果をフィードバックできる仕組みとそのことに基づいた処遇反映をすることで、モチベーションの低下の防止と会社への信頼の醸成を図ります

 

 皆さんの組織ではいかがでしょうか?このような視点をもとに組織の持続的成長を図っておられますでしょうか?短期的対応だけでなく、中長期的課題に取り組むためにこの視点を参考にしてみてください。ネグジット総研では、この「4つの介入ポイント」の実践に向けての考え方を紹介するセミナーを実施しています。ご関心のある方は、下記リンクをご参照ください。

経営セミナー:持続的成長のための3つの構造と4つの介入ポイント


2024.05 株式会社ネグジット総研 経営コンサルタント 久保 隆