薬局経営コンサルティング
新年明けましておめでとうございます。本年も弊社サービスのご愛顧のほどをよろしくお願い申し上げます。
新しい年の始まりには、多くの人が目標を立てることでしょう。新年の抱負や計画を掲げることで、自分が目指す理想の姿を明確にし、それと現状の間にあるギャップを認識することは、自己成長の第一歩と言えます。このギャップを理解することで、取り組むべき課題が明確になり、行動を起こすモチベーションにもつながります。しかし、このことが必ずしも成功するわけではなく、立てた目標が一時的なものとして終わってしまうケースも少なくありません。なぜ、ある人にとっては目標探求が持続的となり、他の人には効果が薄いのかを考えてみましょう。
目標と現状のギャップ
目標とは、「なりたい姿」や「ありたい姿」、つまり理想の状態を指します。一方で現状は、その理想から見たときの現在の自分の位置です。この両者の間にあるギャップが、目標設定において重要な役割を果たします。このギャップを埋めるために取り組むことが目標達成への道筋を形作ります。
創造的緊張と感情的緊張
このギャップを認識したとき、そこから生まれるエネルギーは人によって異なります。一部の人は「創造的緊張(クリエイティブテンション)」を感じます。これは、理想と現状の違いがポジティブなモチベーションとなり、課題解決に向けた意欲をかき立てる状態です。一方で、「感情的緊張(エモーショナルテンション)」に陥る人もいます。これは、ギャップが不安やストレスを引き起こし、行動する気力を削いでしまう状態です。構造は同じですが、生じる状況は大きく違っています。
クリエイティブテンションを醸成するためのポイント
創造的緊張を引き出すには、以下のポイントが有効です。
①価値観に基づいた目標設定:目標を自分の価値観に照らし合わせて設定することで、その目標が自分にとって本質的な意味を持つようになります。
②具体的で明確な目標:目標を具体に設定することで現状とのギャップをより明確にし、とりくみやすくします。
③小さな成功体験を積む:目標に向かう過程で、小さな達成を積み重ねることで、自己効力感を高めます。
④ポジティブなフレームを持つ:ギャップを「埋めるべき欠点」ではなく、「成長のチャンス」として捉える視点が重要です。
⑤環境を整える:サポートを得られる仲間やフィードバックを与えてくれる存在を確保することで、挑戦を継続しやすくなります。
目標と現状のギャップがどのようなエネルギーを生み出すかは、単にギャップの大きさだけでなく、その捉え方や環境、そして価値観に大きく左右されます。特に、自己の価値観に基づいた目標設定は、創造的緊張を引き出すための強力な手段となります。今年立てた目標が単なる理想で終わらないよう、価値観を軸にした目標設定を意識しながら、自分の中にある創造的緊張を上手に引き出し、持続可能な成長を目指していきましょう。
2025.01 株式会社ネグジット総研 経営コンサルタント 久保 隆